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富裕層の多い国ランキング

裕福な国の夕景

Wealth-Xが2020年度版超富裕層レポート(The World Ultra Wealth Report 2021)を発表しました。資産が3,000万USD以上の超富裕層が条件となっています。
10,000万人以上がいる国について、ランキング順に紹介していきます。
参照元URL:https://go.wealthx.com/world-ultra-wealth-report-2021

第1位:アメリカ合衆国

101,240人の超富裕層が集まっています。総資産額は11兆2,820億USDで断トツの1位をキープし続けている国です。

市場原理主義の国であるアメリカは経済格差が激しい国なのは周知の事実。相対的貧困率(その国の一定基準を下回る所得しか得ていない人の割合)でいうと世界4位という高さです。通称「オバマケア」と呼ばれる医療保険制度改革法により医療保険加入者が増加し、バイデン大統領は加入要件の緩和に関した大統領令に署名。富裕層優遇の所得税制を改革することで貧富の格差を無くそうと動いていますが、増税への反発が強く、難航しています。

第2位:中華人民共和国

29,815人で総資産額は3兆4,820億USD。富裕層は都市部に集中し、地方都市との貧富の格差はアメリカ以上に大きい地域もあります。
共産主義経済から市場経済へとシフトした同国は、経済成長の波に乗りきれた富裕層を第一世代とし、その子どもたちが主流となる第二世代により、さらなる発展を続けています。潤沢な資産をもとに世界各国の有望な不動産を購入。日本国内でも中国人が所有する不動産がたびたび話題になっています。

第3位:日本

21,300人で総資産額は1兆8,530億USD。人数の多さでは3位にランキングしていますが、資産額は1人あたり8,699万USD(128円換算で約11億1,3470万円)で、ランキング10位以内では一番低い数字です。ビリオネア基準付近に位置する富裕層の数が多く、平均的に富裕層が多いと言えるでしょう。

第4位:ドイツ連邦共和国

15,435人で総資産額は1兆9,050億USD。EU(欧州連合)内で大きな影響力をもつドイツは、化学薬品や自動車関連企業、工業製品などのファミリービジネスを運営する富裕層が多い国です。金融緩和政策を進める欧州中央銀行と、いわゆるタカ派であったドイツ連邦銀行との連携が注目されています。

第5位:カナダ

11,010人。総資産額は1兆1,860億USDです。国民の平均年収は日本円にして約740万円で、ノースウェスト準州やユーコン準州といったエリアに富裕層が多く居住しています。石油や天然ガス、鉱物資源が豊富で、それらが所得格差につながっているため、大都市圏は国内平均を下回っているのが特徴です。
参考資料:Statistics Canada, Table 111-0009