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資産は自分で守る!ファミリービジネスの掟

ファミリービジネス

親が会社員だったからサラリーマンになった、音楽家だったから芸事の道に進んだという話はよく聞きます。
それと同様に親がやっている事業だから継ぐ、というのも多い形態。いわゆる「ファミリービジネス」です。
ファミリービジネスを営む富裕層が富裕層であり続ける掟は、そうでない人達にも必要なものでしょう。

事業を継承する者のあるべきマインド

上の世代に感謝する

今自分がいる立場は上の世代が築き上げてきたものが土台となっています。最初から裕福な家庭だったとしても、それを継続するための努力は相当なもの。慣れ親しんだ環境だからといって「当たり前」とせず、今の自分が裕福でいられることに感謝し、身近な世代(親世代・曾祖父世代)への礼儀ある態度が必要です。

感謝の心は周囲に伝わる

今ある幸せに感謝の念をもつことができる人なら、他者への対応も自然と礼節あるものになります。礼節には礼節が返るもので、他者からの妬み・ひがみといったものが少なくなり、結果、敵が減るのです。そんな繋がりはいずれ社会でも再現され、協力しながら成長しあう関係性を築けます。

驕らない

仮に先代で事業を傾けてしまったなら「自分の方がうまくやれる!」と考えるでしょう。たしかにそういう側面はあるかもしれません。しかしながら、物事の成功・不成功には時流が大きく関係します。どんなにすごいアイディアがあっても、時流が合わなければ成功しません。先代もそうだったかもしれないとすれば、事業を継承する者が驕るのはナンセンス。その時が来たら、先代のアイディアが活かせるかもしれないのです。

事業を引き渡す者のあるべきマインド

理念を浸透させる

時流に合わせた事業展開が、資産を守ることに必要なのは言うまでもありません。それと同時に、長く続くファミリービジネスには一貫した理念が存在します。社是やクレドといった明文化できるものや、祖先から受け継がれてきた郷土への思いや家族の繋がりなど、理念にはさまざまな形が存在。これこそがファミリービジネスの真髄だと言えます。

一歩引いたところから応援する

引き継いだばかりの頃は心配になるのは当たり前です。また周囲から事業継承に対して意見されることもあるでしょう。そんなさまざまな要因で次代への信頼が揺らぎ、つい口を出してしまうというケースはよくあります。

しかし、先代のそういった言動がもたらすのは混乱です。現場にいる社員やスタッフは、同じ仕事をしていながらダブルバインドを敷かれることになり、いずれは退職が止まらなくなり。そうやって会社は衰退していくのです。

一度引き継いだのであれば相談に乗るだけ、悩みを聞くだけといったスタンスを保ち続けることが大切。変わらず見守っているという姿勢が、次代の支えになります。

どうしても口を出したくなったら

中にはどうしても口を出したくなるという人もいるでしょう。そういう場合は、別会社を起業するという手があります(あくまで迷惑をかけないというのが基本ルールですが)。

口を出したくなるということは、自分の中に新しいアイディアが生まれたのかもしれません。新たな事業につながれば、さらに資産を増やすことも可能。次代を振り回すことなく、ポジティブな展開が期待できます。

心も富裕層であれば資産は守れる

潤沢な資産を持っていることが富裕層の定義とされがちですが、それを維持するには心持ちが大切です。

イギリスには「ノブレス・オブリージュ」という、上級社会に住む者はそれなり社会的責任を負うことを意味する言葉があります。常に礼節を以て人と接し、慈善活動を通じて社会に貢献するからこそ立場を維持できるとするものです。

それは他人との間だけに限らず、家族間でも同様です。親だから子だからという括りでなく、互いを尊敬しあうことが、豊かな生活を送る掟でありマナーなのです。